鎌倉いとこの美味しさの秘密

芝居蒟蒻芋南瓜(しばい・こんにゃく・いも・かぼちゃ)

江戸時代、女性の好きな物を、語呂(ごろ)や言葉の調子がいいように並べた言葉です。同じ意味で「芋蛸南瓜(いも・たこ・なんきん)」というのもあります。
昭和30年代後半に流行った、「巨人大鵬玉子焼き(きょじん・たいほう・たまごやき)」みたいなものですが、さて若いあなたはそんな言葉も知らないかな?

巨人は、プロ野球読売ジャイアンツのこと。大鵬は、相撲の横綱。ちょっと前の千代の富士みたいに、人気・実力とも抜群でした。玉子焼きとは言わずと知れた、お弁当のおかずに定番のあの甘口の玉子焼き。

当時の女性や子どもたちが好きなものの代表が、これだったわけです。

芝居蒟蒻芋南瓜(しばい・こんにゃく・いも・かぼちゃ)

女性の大好きな味わいのエッセンスがいっぱい

鎌倉いとこは、秘伝の薄衣をつけて焼き、甘皮で六面を白く覆います。
まず手にとって、その装いを愛でてください。淡雪のような白い皮の下に、薄くのぞける黄金の色がとても優しく映ります。次に両手で割って、餡の中をそっと開けてみてください。

黄金色の餡の中には、北海道十勝産大納言小豆がいたずらっぽくひしめいて、今にも転がり出しそうに、艶のいい顔をのぞかせています。
選りすぐられた粒は、丁寧に3日間をかけて熱と甘みを加えながら、しっとりとしっとりと炊かれ、ゆっくり艶とコクを含ませていきます。

女性の大好きな味わいのエッセンスがいっぱい

焼きたての甘皮ならさくっとして、まだ温かさが残っている時の新鮮な味わい。あっさりとした品の良い甘み。口の中に入れて、ハホッと噛むと、歯にサクッ、舌にホコッ!食感のアンサンブルが楽しい瞬間です。
(お店で焼き立てを手に入れないと味わえません。)

でも番重(ばんじゅう。饅頭やお菓子をしまっておく箱)に入れてしばらく寝かせておくと、甘皮がかぼちゃ餡となじんでしっとりと落ち着き、モチモチとした歯ざわりが心地よい、えもいわれぬ弾力の食感が生まれます。

ほっとする甘さの鎌倉いとこ

その餅のような甘皮を楽しんでいる間に、かぼちゃ餡の旨味がじわじわと口腔の奥から伝わってきます。蜜漬けされた大納言の粒が餡に散らされ、いい遊びとなって、歯や舌先に軽く触れ、甘~いアクセントになります。

よく噛んで、丁寧に味わいを楽しんで下さい。淡い甘みがいつの間にか深い滋味となり、上品な甘露となって口いっぱいに広がります。
「なんて優しい甘さだろう」って、きっとほっとするような、うれしい心持ちになります。

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鎌倉風味のきんつば 鎌倉いとこ